ある英語教師の手帳

困った新米英語教師が一人前になるまでの10年の記録

デキル英語教師の最低条件10~その3~

デキル英語教師の最低条件

全10回の連載、3つ目の条件は、

③ 自分ばかり話しすぎないで、生徒の方がたくさん話せるように持って行ける。

これは教師という我々の職業病というか、陥りがちな罠なのである。

そもそも、読者の皆さん、自分自身に問いかけてみて貰いたい。

 

「俺は何で教師になったのだろうか」

 

どうですか?

必ずあるんじゃないですか?「教えたい」っていう気持ち。

それがアナタ、時として裏目に出るのである。

例えば「関係副詞を教えたい」とする。これは基本の関係代名詞や前置詞+関係代名詞を理解する上でどうしても押さえておかなければならない概念なので、英語教師ならば皆、気合いが入りがちな部分である。シミュレーションしてみよう。

 

「それじゃあ今日は関係副詞を勉強する。関係副詞って何かっていうとな、例文、まずは例文見ろ。June is the month when we have a lot of rain. な!これ。これは前回やった関係代名詞とは圧倒的に違う。いいか?そもそもこれは本来ふたつの文だったものがくっついた形なんだ。それがどういうかたちかというと(大ぶりなストロークで黒板消しを横に動かし板書を滅する)June is the month. はいこれ、June is the month.な!これにWe have a lot of rain then.これが!くっついた!形!な!で、これはな、June is the month which we have a lot of rain in.これと、おなじ意味になるすなわち!in which=when、ああ……これは、まあ、whereの場合もあるけども、でもな、これを押さえておくことが大事で、本質的な理解のためには、な」

 

大事故だ。さあ、これをどう改善していったらいいか。考えるヒントは、

教師ばっかり喋らずに、生徒に喋らせること。

これに尽きるのだ。

※もし良い案があったらコメント欄に書いておいてほしい。

 

また、これはOral Introductionの場面でもよく見られる事故である。

「とにかく英語で喋らなきゃ!!!!」と、はやる気持ちが先行して(または英語で生徒の前で喋ることにまだ十分慣れていなくて)ぺらぺら英語を喋ってしまった結果、気づいたらオーディエンスが全員沈没していた。とか、よくある。

怖いんだがよくあるんだ、これが。

だから常に、オーディエンスのほうへベクトルを向けてあげる。教師はモデルになって、そしたらもうあとは、質問攻めだ。質問botになったつもりで、教室の端からローラー作戦で奴らを当てて喋らせるのだ。時間の許す限り全員。(だから授業で時間がちょっとだけ余った、みたいなときにやるとよい)

授業の主役は誰か?って考えたらそりゃ奴らなんだから、生徒に喋らせること、これこそが重要事項なのだ。そうすれば奴らは英語でやりとりすることにだんだん慣れてくる。否が応でも慣れてしまう。そうなればしめたもんである。

 

 

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